自分の気質、内向型・HSPの受け入れ方
自分の気質について素直に受け入れられている人がどれだけいるでしょうか。
素直に受け入れるとは、自分の気質について認めるとともに、それ以上にもそれ以下にも見ないことです。
内向型やHSP気質の人はもしかしたらこの気質について知ったあと、必要以上にその名前に縛られてしまうこともあるかもしれません。
もし、
「自分は内向型だから不幸なんだ」
「自分はHSPだからこんなにつらいんだ」
こんな考えになっていたら要注意です。
私もこの気質を知った当初はこの考えに陥っていましたが、今は考えを改めました。
自分の気質についてその名前に縛られすぎないよう、今回は私が考えたことを時系列で順を追い綴ってみたいと思います。
私が内向型・HSPだと知った時
自分の気質が、きちんと名前のついた世で確認されているものと知った時は、どこか安心したものでした。
きっかけは本だったのですが、誰にも理解されないと思っていたこの気質が認められた気がして、読みながらボロボロ泣いてしまったほど。
それまでは誰にも自分の気質について相談できず、自分はおかしいのかな?とずっと疑心暗鬼だったんです。
安心のあとは悲劇のヒロイン
本などからこうして自分の気質について、理解を深めていき安心したのもつかの間。
「どうして自分はこんな生きづらい損な気質に生まれてしまったのだろう」
「この気質のおかげでつらいことばかりだ」
そんな風に思えてきて、まるで悲劇のヒロインにでもなったような気分でした。
せっかく気質について知って安心できたと思ったのに、今度は自分の気質について責めるようになります。
救いを求めて
内向型やHSPという気質について責めるのではなく、ちゃんと向き合いたい。
そうした思いから私はSNSで同じ気質の人達とつながりを求めることになります。
そしてそこでは、自分が思っていたより同じように気質について悩む人が多くてひとりじゃないと思えました。
同じだけど同じじゃない
SNSで同じ気質の人たちの投稿を見たり、たまにオンラインやオフラインの交流会にも勇気を出して参加するようになった私。
そこでこれまで大きな勘違いをしていたことに気づきます。
参加者はたしかに同じ気質について悩む人たち同士ではあるけれど、性格も好きな物も考え方も人生も本当にバラバラ。
当たり前と言えば当たり前なのですが、私は「内向型・HSP気質の人はこうだ」とイメージを一括りにしてラベリングしてしまっていたんです。
言葉で言い表せる弊害
言葉からイメージを一括りにして視野を狭めてしまう考え方は、言葉で言い表せることの弊害でもあると思います。
はじめは自分の気質について名前があり言葉で言い表わせることに安心しましたが、同時に「この気質だから○○だ」と決めつけてしまうようになっていたんです。
このことに気づいてからは、自分の気質についてもっとフラットに捉えたいと思うようになりました。
周りには言わない
この弊害はいろいろなところに通ずると思っています。
内向型やHSPといった気質に限らずですが、言葉で人をラベリングしてしまうとそこでイメージが固定されてしまってそれ以外のその人の中身が見えづらくなってしまうんです。
例えば「あの人は仕事のできない人だ」とラベリングされてしまったら、そのあとどんなに良い仕事ぶりを発揮しても、たまたまだろうとか、裏でズルしてるんじゃないかと疑われてしまう、というのがわかりやすい例かと思います。
言葉でその人を言い表すのは、便利な時もありますが、同時にその人の行動をフラットに見れなくする弊害もあるんです。
だから私は自分が内向型・HSP気質だということを、友達や職場の人には言っていません。
言うことで理解を得やすい場面もあるかもしれませんが、私は私のことを言葉に縛られずフラットに見てほしいので、言う言わないの判断は時と場所に合わせ慎重にしたいと思っています。
自分への言い訳をやめる
冒頭で書いた
「私は内向型だから不幸なんだ」
「私はHSPだからこんなにつらいんだ」
という台詞。
これは自分の気質についてフラットに見れていないからこそ感じるものだと思います。
たしかにこの気質のおかげで苦労することもたくさんありました。
ずっと生きづらいと思ってきたのも事実です。
でもそれは、気質を理解せず自分と合わない環境に身を置き行動を選択してきたからというのが大きいです。
気質のせいではなくて、環境と行動がミスマッチだっただけ。
それだけなんです。
だからもう、内向型だからHSPだからと自分の人生を決めつけるのはやめました。
心地よさから選ぶ
今は自分の気質をフラットに捉えたうえで、どうしたら自分が心地よく快適に過ごせるか?を基準に環境や行動を選択するようにしています。
そこに世間一般の常識や価値観はなるべく持ち込みません。
それに合わせてしまったらとたんに生きづらくなるからです。
それは今までの人生でもう散々経験しました。
私は今ようやく自分の気質について素直に向き合い始められたところです。
みなさんもそれぞれが自分の気質について素直に受け入れ、心地よい人生を歩めますように。